2018年8月28日火曜日

知っておきたいSurface Book 2のあれやこれや


Surface Book 2を買いました。
デザイン面でも性能面でも以前からとても気に入っていたパソコンで、使ってみても期待通り。まだ2ヶ月弱の使用期間ですが、お気に入りの1台になりそうです。

さて、そんなSurface Book 2(めんどいので次から"2"は省略します)ですが、見るからに特殊なコンピュータゆえいろいろと独特な仕様があります。が、公式サイトを読んだだけでは、あるいはレビューサイトを斜め読みしただけでは気づくことが出来ないであろうことがいくつかあります。その中で、買う前あるいは買った後になっても知っておくべきことをまとめたのがこの記事です。買う際・使う際のご参考にどうぞ。

1. Core i7モデルだけNVIDIAのGPU搭載

見出しそのまま。13.5インチ(以下めんどいので"13インチ"表記)のCore i7モデルにはNVIDIAのGTX1050が、15インチにはGTX1060が搭載されます。13インチのi5モデル(15インチモデルにはi5モデル無し)はCPU統合のIntel HDグラフィックスのみ搭載され、GPUは搭載されません。

2. GPUはキーボード側に搭載

Surface Bookはノートパソコンのような見た目ながら、画面部分を切り離してiPad等のようなタブレット端末として使うことができるのが特徴です。ではキーボード側はただの着脱式キーボードなのかというと、そうではありません。ここには先述のGPUとバッテリーが入っています。また、USBポートや充電ポートもあり、Surfaceを「タブレットではなくノートPCとして成立させるための部品」が詰まっているとも言えるでしょう。当然、先述の通りi5モデルではGPUはありません。

3. 統合GPUもそこそこ強い

2.で述べたように、GPUはキーボード側に搭載されています。ではタブレットとして使う時はGPUの無いマシンになってしまうのか?もちろんそんなことはありません。Core i7にはIntel UHDグラフィックスチップが内蔵されているので、4Kの写真や動画の閲覧も快適です。もちろん満足にゲームができるほどの性能は無いですが、私が試したところ某有名同人シューティングゲーム(べつに名前出してもええやん?)は常時ほぼ60fpsで動作してくれます。

4. 13インチはファンレス

ファンレスなのはタブレット側。キーボード側にはファンがついています。つまりCPUがファンレス冷却ということですね。15インチモデルはCPUもファンありです。

5. 全力出すなら電源接続

バッテリー駆動時と電源接続時ではCPUの動作クロックが結構違います。
アイドル時での比較ですが、電源接続時は4GHzくらいで動作するのに対し、バッテリー駆動時は1GHz前後、最低800MHz程度で動作する時もしばしば見られます。全コアに大きな負荷がかかる場面ではどちらの状態でもだいたい2.5GHz程度で動作しますが、この時も電源接続時のほうがクロックは高いです。ちなみにカタログ上では13インチモデルのi7の定格は「1.90GHz」らしいんですが、その速度で動いてる時の方が稀だと思います。
バッテリー駆動時の電池持ちの都合からこのような仕様になっているのだろうと思いますが、ともかくこの影響により大きな負荷がかかる作業では電源接続時とバッテリー駆動時でパフォーマンスに結構差が出ます。電源につないでないと話にならない!というレベルではないのですが、できれば重い作業は電源につないで行うのが良いでしょう。軽い作業の場合は気になるような違いは出ないと思います。

6. ファンレスだけど熱は心配不要

ファンレスって言われると、熱大丈夫?とどうしても思ってしまいますが、そりゃもちろん大丈夫です。高負荷の作業中にはCPU・GPU共にコアが100℃にまで熱くなるようですが、逆に言うとそれ以上は上がりません。熱によるリミッターの影響はチェックしたことがないので不明です。
なお、100℃になるのはCPU・GPUという「部品」のことであって、本体のガワは少なくとも手で触ると火傷してしまうような温度になったことはありません。ただ、「結構熱いね!」とはもちろん感じますが。

7. 実はHDRに対応可能

Intel UHDグラフィックスのドライバーやコントロールアプリケーションをインストールしておくと、HDR対応の外部モニターに接続した際HDRの設定項目が現れます。初期状態のままだと現れません。ただし、Windows10そのもののHDR対応があまり進んでいないようなので、オンにすると色味がおかしくなります。現時点ではオンにするメリットはほぼ無いかもしれません。
なお、本体のモニターはHDR非対応です。
(以下追記:2018年9月3日)
HDRをオンにした際色味がおかしい時はHDR対応のコンテンツを表示すると正常な色味になるようです。
最も手軽な方法はYouTubeで4K HDRの動画を再生することでしょう。
ちなみにGoogle Chromeで4K HDRの動画を再生したらCPU負荷が半端でなく、コマ落ちしまくってまともに見られなかったのですが、EDGEで再生したら余裕でした。
…そんなことないと思うけど…何かアレをアレしたりしてないですよね…?
(以上追記:2018年9月3日)

8. Surfaceペンは左か下

Surface純正のスタイラスペン、Surfaceペンは磁力で本体の側面に貼り付くことができるのが特長ですが、貼り付く場所はタブレット側の左面か下面のみ。他の部分にはくっつきません。ちなみに貼り付く力は結構強いので何かの拍子に外れて紛失してしまうことはあまり無いと思います。

9. 画面は結構やわらかい

Surfaceペンで画面に触れた時の感触は柔らかめです。プラスチックのパネルかな?と感じます。ペットボトルと同じ素材のような。まあ実際何でできているのかは分かりませんが。やや強めに押すとあの液晶特有のちょっとまわりに色が滲むような現象が見られます。
比較として、iPadはペンで触れてもカチカチで、色が滲むような現象もかなり強めに押さないと発生しません。
好みはあると思いますが、私としてはお絵かきならiPadのほうが良いなと思っています。

10. いつでもキーボードを分離できるわけではない

Surface Bookは画面が取り外せるわけですが、いつでも取り外せるわけではありません。先述のようにキーボード部分にGPUが入っているわけですが、このGPUの使用中は取り外すことができません。取り外そうとするとGPUを使用しているアプリケーションの終了を求められます。
ともすればSurface Bookの長所を殺しかねない仕様ではありますが、そこはもちろん考慮されているようでキーボード側のGPUはゲーム等を立ち上げない限り動作しません。
ちなみに某有名同人シューティングゲーム(だから名前出してもええやん?)は私が試した限りキーボード側のGPUが使われないのでプレイ中でも画面を取り外すことができます。

11. GPUファンはそこそこうるさい

主観なのでどの程度の音量なのか、それは本当にうるさいと言える音量なのかハッキリと言い切れないところではありますが…少なくとも現行の据え置きゲーム機と比較してどれよりも音量が大きいとは思います。
小さい薄いマシンだからか、「キーーーーン」と結構甲高い音がします。
もちろんGPUがフル稼働する場面でなければそこまでうるさくないわけですが、13インチでも3000×2000という結構な高解像度なので昔のゲームで無い限り簡単にフル稼働してしまいます。

最後に

と、いうことで以上が私が思うSurface Bookについて知っておくべきことです。
総合して、大体のタスクは難なくこなせるし、ゲームも最高設定は無理だけれども快適に動作する。何かを諦めなければならない場面にはそうそう遭遇しないと思います。まあよく聞くキャッチコピーになってしまいますが、「これさえあれば何でもできる」という安心感を得られるマシンだと言えるでしょう。
他のPCと比較した時、性能のわりに非常に価格が高いマシンではありますし、お金が無制限に出せる人からすれば物足りない部分があるマシンでもあるかもしれません。
しかし、高級感がある外装で、かつその高級感に見合う十分な性能はありますし、パソコンとしてもタブレットとしても面白いギミックが詰まっています。デザインの統一されたマウスやキーボードやペンもあり、まさに「ブランド物」のパソコンに仕上がっていると思います。

まあなんかいろいろ言ってみましたけど、とりあえず「Surface Bookを持っている」っていう優越感と満足感はすげーぞってことが言いたいです(笑)んで、その優越感・満足感を裏切らない性能もあるという。
じゃあ、パソコン買うならこれにすべき?と言われると、もちろん!と言いたいですが、正直そんなことも無いです。というのは、よっぽどクリエイティブな人で無い限り持て余しまくるくらい性能が高い。
ネットしかしないですって人にはSurface ProやSurface Laptopの一番安いモデルで良いし、今(2018年8月現在)話題のSurface Goでも良い。なんならSurface以外の格安パソコンでも良い。
クリエイティブな人でも、それがお絵描きであるならProやLaptopのi5以上モデルで十分。やっぱりSurface Bookは持て余してしまいます。

なので、雑な表現をすると、「Mac使いだったらMac Book Proが欲しいんだけど、残念ながらMac使いじゃないんです」って人にオススメ。…そんな言い回しで伝わるのか!?
また別の言い方をするなら、「性能高いけど、何に使うの?」という質問に答えられる人なら買うべき。それに答えられない人なら絶対にやめたほうが良い。お金の無駄になるでしょう。

というわけで、Surface Bookのあれやこれやでした。ぜひご参考にどうぞ。

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